HOW TO ENJOY 渚庵の楽しみ方 「渚庵の皿そば」楽しみかた三つ 一.味わう 継ぎ足しで旨味凝縮の「出汁」を味わう まずは何も入れず、出汁を一口含み確かめる。皿そばのつけ出汁「上汁」は、創業から継ぎ足し続く「かえし」がベース。皿そばの豪華な薬味にも負けないよう濃いめに仕上げており、深みとコクが自慢。薬味を入れる前に、まずは一口含み、味をお確かめください。 常陸秋そば滋賀県産の「蕎麦」を味わう 渚庵の蕎麦は玄そばの最高峰とも言われる「常陸秋そば」の滋賀県産を使用した自家製蕎麦。滋賀県産の収穫量は多くなく、希少価値が高い高級品。高価で安定供給が難しいという課題もありますが、滋賀の皿そば屋として、滋賀県産そば粉を中心に使用していきたいと考えています。 二.楽しむ 多彩な薬味を順に入れ「味変」を楽しむ 薬味が豊富なことから、一皿目は塩で。二皿目でお出汁を注いでねぎを入れ、三皿目でわさび、四皿目で山芋、五皿目で鶏卵を加えていただきますと、味の変化をお楽しみいただけます。お好みの薬味が見つかりましたら次回からはそちらで。 お蕎麦の「追加」を楽しむ 「皿が箸の高さに積み上げられたら一人前」との言葉が出石にはあります。一皿単位でお蕎麦の追加が可能です。お腹いっぱい、心ゆくまでお蕎麦を堪能ください。薬味、お出汁の追加もできます。※追加は有料 「鬼退治」を楽しむ 大津絵の鬼にちなんで、渚庵では蕎麦を鬼ととらえ、「蕎麦を食べる=鬼退治」に見立てています。古来より蕎麦は身体によいとされ、「晦日そば」のように悪縁を断ち切る食べ物とされてきました。蕎麦を食べ、無病息災、招福万来の縁起を担いでいただければと思います。 三.想いを馳せる 「水のめぐり」に思いを馳せる 「近江国」の語源が「淡水国」であるように、滋賀は水を礎とする国。めぐる水がつくりあげた近江の大地とその恩恵。水は万物の素であり蕎麦屋にとっては命。大切な水。水のめぐりに想い馳せ、水の恩恵に感謝しつつこの庵で出汁を含む時、より一層滋賀を感じ、蕎麦の味わいにも深く感じ入っていただけるのではと考えます。 「時の流れ」に思いを馳せる 絶ゆまぬ水の流れ。時もまた流れ続けます。琵琶湖ができたのは400万年前。悠久の時の流れのなか琵琶湖周辺で花開いた人々の営み。紫式部源氏物語に記された平安貴族文化、最澄比叡山の宗教文化、織田豊臣の安土桃山文化、「三方よし」の近江商人文化等々。大津絵を眺めつつ滋賀の歴史と文化に少し心寄せていただければと存じます。 「近江の大地」に思いを馳せる 「合戦の地」近江。戦国時代、京を目指す武将たちは軍勢を率い相次いで近江平野を通過。各地で数多くの激戦が繰り広げらました。戦国の世に出でた強者たち。何を考え、何を想い、戦い、散っていったのか。時を越え、近江の地が見てきたこの史実に想い馳せ、この地で蕎麦を手繰る時、私たちにも彼らが抱いたであろう「熱き血潮」が、胸に満ちるのを感じずにはいられないのではないでしょうか。